新しいカメラシステムが開始されたときの、最初のレンズラインナップは、要注目。(LUMIX Sシリーズの場合)
よしかずです。
先日、パナソニックが「L-マウントアライアンス」に参画し、フルサイズミラーレスカメラを、発売しましたね。
同時に3本の交換レンズも発売されましたが、これが、かなりうまいところをついていると思うんです。
「僕がたどり着いた、もう失敗しない、交換レンズを揃える順番。」という記事を書きましたが、これに近い条件を満たしているなと思います。
2020年1月現在はLUMIX S PRO 24-70mm F2.8やLUMIX S PRO 16-35mm F4、LUMIX S PRO 70-200mm F2.8が加わり、レンズのラインナップも増えつつありますが、ここではスタート時のレンズラインナップを見てみましょう。
パナソニックLマウントレンズ
LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.
まずは標準ズームレンズ、LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.です。
F2.8通しではなくF4通しですが、F2.8通しで24-70mmになってしまうより、ズームレンジが広くとられているので、実際はこの方が使いやすい時も多いと思います。
LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S.
次は望遠ズーム、LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S.です。
これもF2.8通しではありません。
が、実際はF4通しでも問題ないことも多く、新システムのスタートとしては、F4通しにすることで、少しでも小さく軽くできたり、また価格も抑えられるなら、初期導入のハードルが下がって、ユーザー獲得にはいいのかもしれません。
LUMIX S PRO 50mm F1.4
そして明るい単焦点標準レンズ、LUMIX S PRO 50mm F1.4です。
ここまでF4通しのズームレンズ2本がきて、3本目は明るい単焦点レンズです。
同時発表のズームレンズ2本がF4通しなので、F1.8とかでくるかなと思っていたら、明るめのF1.4でした。
理由は想像するしかないのですが、例えば、「フルサイズならでは」を味わえる明るさのレンズを一本は用意したかったのではないかと。F4通しのズームレンズ2本は、APS-CのカメラにF2.8のレンズを着けた時と、ボケの量がさほど変わらないですからね。あとは最初に発表する単焦点がF1.8クラスだったら、システムとしてショボい印象を与えてしまうかも…というのを避けたとか?
3本のレンズの絶妙なバランス
個人的な考えですが、交換レンズって、3本揃うと一区切り、という印象を持っています。
その3本の内訳は、撮るものによって様々なのですが、だいたい、絶対に必要なレンズが2本まず思い浮かんで、そこに足りないものを補う形でもう一本、みたいな感じでしょうか。
以前の記事で、「まずは守備範囲(カバーできる撮影領域)を確保するのが優先」と書きました。
そこで僕の撮る写真の傾向からいくと、まず3本でいくとして、必要なのは
標準ズームレンズ
望遠ズームレンズ
(35mm換算で100mmを超える)マクロレンズ
なのです。これで撮るもののほとんど全てをカバーできます。
そのあとにでも、明るい単焦点があるといいなあと。
今回のパナソニックのラインナップでは、マクロレンズがありません。
しかしそこはちゃんとカバーされていて、LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.が、0.5倍の近接撮影性能を持つ、マクロレンズとしての能力を持っているのです。
等倍撮影まではいかないハーフマクロですが、僕はおそらく、それで困ることはないです。
LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.に、この近接撮影能力があるから、3本のうち一本のレンズを、LUMIX S PRO 50mm F1.4にできたのだと思います。そうでなければ、やはりマクロが先だったのでは…。
というわけで、パナソニックのLUMIX Sシリーズの開始時のレンズラインナップが、最小限の本数でかなりの領域をカバーできるように、すごく考えられた構成だと思う、というお話をしました。
新しくカメラを買うとして、仮にシステムがLUMIX Sでないとしても、最初のレンズ選びに、大いに参考になりそうです。
次の機会には、僕が同じくスタート時のレンズラインナップに注目していた、FUJIFILM「Xマウント」について書きたいと思います。
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