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カメラのイメージセンサー。ベイヤー?X-Trans?

2019-08-09

よしかずです。

FUJIFILMのXシリーズに使われている「X-Transセンサー」が、苦手とする被写体について記事を書きました。

そもそも「X-Trans」とか「ベイヤー」ってなんなのか。

わかる範囲で書いていきたいと思います。

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カメラのイメージセンサーの役割。

イメージセンサーとは、レンズを通って入ってきた光を受け止める部品です。

フィルムカメラでは、フィルムがその役割をしています。

OM-D E-M10のイメージセンサー

レンズを通した光を受け止め、イメージセンサーが計測した値を元に、写真が作られます。

イメージセンサーには、光を受け止める「画素」がびっしり配置されています。

例えば、2000万画素のカメラだったら、イメージセンサー上に、光を受け止める素子(画素)が2000万個あるということです。

2000万画素の写真は、2000万個の点でできています。

イメージセンサーは、2000万個の点について「明るさ」や「色」を、「この点はこのくらい」「この点はこのくらい」と計測します。

その情報を元に、写真が作られます。

じゃあセンサーが捉えた2000万の「明るさ」「色」のデータを2000万個ただ順番に並べて、写真ができるのかというと、そうではありません。

写真は、イメージセンサーの情報を使って「演算」して作られます。

何を演算しているかというと、「補間処理」です。(それだけではないですが、まあざっくり)

補間処理ってなに?って感じなのですが、イメージセンサーに配置されている「画素」は、入ってきた光の「強さ」を測ることができます。

ところが、入ってきた光の「色」は、そのままでは計測することができません。

そこで、画素が色情報を得られるように、画素に「カラーフィルター」がついています。

ですが、カラーフィルターがついたからといって、画素が「すべての色」を見分けるようになるわけではなく、見分けられるのは1色だけです。

カラーフィルターの色は光の三原色「R(レッド)」「G(グリーン)」「B(ブルー)」です。

写真は、このRGBという3色の強弱の重ね合わせでできています。

で、カメラのイメージセンサーが2000万画素だとして、そのセンサーには「G(グリーン)」を感知する画素が1000万、「R(レッド)」「B(ブルー)」を感知する画素がそれぞれ500万あります。合わせて2000万画素です。

グリーンが多いのは、人間の眼がグリーンによく反応するからだそうです。よくわからん。

ポイントは、一つの画素では、光の三原色のうちの一つの色しか感知できないということです。

「補間処理」で写真が作られる。

イメージセンサー上のカラーフィルターの並びは、このようになっています。

写真を撮ってみます。

そして、写真を「撮った」段階では、イメージセンサーが捉えた情報は、このようになっています。

目のあたりを拡大してみます。

重ねるとこうなります。

重ねたものを拡大するとこうです。

カメラがとらえた情報は、このように、1つの画素で「R、G、Bのうちの、1つの色」の濃淡を記録しています。

実際の写真と違いますね。

カメラ(またはAdobe Lightroomのような現像ソフト)はこれを「演算(補間処理)」して、写真として完成させます。このように。

完成した写真の、例えば白いところの明るさの値は、R=255、G=255、B=255です。

一つの画素は一つの色しか計測できないので、例えばある場所の、G(グリーン)を感知する画素が、「Gの明るさ255」と計測した場合、隣のR(レッド)やB(ブルー)も255だったら、この場所は白だろう、と結果を出して、写真にする時に白にするわけです。(注意:実際はこんな単純じゃないと思います!めちゃめちゃかなりざっくり書いています!)

一つの画素では足りない情報を、近隣の画素から持ってきて、完成させる。これが補間処理です。

この辺は昔からビデオカメラを使ってた人は、周知の事実だったようです。知らなかった。

補間処理を必要とするタイプのカメラのセンサーは2種類。

補間処理を必要とするセンサーの種類には2つあります。

「ベイヤー方式」と、FUJIFILMが採用する「X-Trans」です。

先ほど、カラーフィルターの並びとしてあげたものは「ベイヤー方式」のものです。

ベイヤー方式のカラーフィルターの配列

ベイヤー方式とは、多くの(ほぼ全てと言っていいと思います)カメラのイメージセンサーに使われているカラーフィルター配列方式です。

X-Transは、FUJIFILMのカメラの多くが搭載(ベイヤー方式のカメラもあります)する方式で、高い解像感が得られます。

X-Transセンサーのカラーフィルターの配列

先ほどのベイヤー方式と配列が違います。複雑な並びをしています。

演算も、ベイヤーよりさらに複雑そうな気がします。

僕はX-Pro1のレビュー記事で、撮られた写真を初めて見た時に「これはすごい」とびっくりしました。デジカメWatchさんのこの記事です

X-Pro1はAPS-Cサイズのカメラですが、「ベイヤーのAPS-C以上、フルサイズ未満(しかもかなりフルサイズに迫っている)」の写りをするカメラだと、感じました。

X-Transってすごい!と。

実際に使ってみて、その写りを見て、しばらくしたらフルサイズを手放してしまいました(^^)。

しかし、X-Transセンサーにも苦手があります。

特徴、長所・短所をつかんで、使い分けていきたいです!

念のためモデルさんのリンクも張っておきます笑